会社にあったので面白くてAmazonで購入した本。最近また読み返して、やっぱりこの本は面白いと実感しました。
1996年から2001年までのシリコンバレーを梅田さん自身がその時々に書いていた手紙を元に書かれています。後から振り返って本を書いたわけではなく、本当にその瞬間に書いた手紙を基にしているのでその時何が起きて、何を考えて、何をしていたのかがすごく伝わってきます。シリコンバレーとはどういうところで、どういう人たちがいて、どういう仕事をしているのかがびっしりと書かれています。シリコンバレーの風土をすごく知ることができます。
シリコンバレーへの移住、独立、ネットバブルの崩壊、エンジェル(個人投資家)、VC(投資会社)設立、シリコンバレーを代表する大企業やベンチャーについて、シリコンバレーの経済等。本当にシリコンバレーについて色々なことが書いてあります。特にベンチャー企業の考え方。返さなくてもよいお金(投資)を使って死に物狂いでベンチャー(冒険)をすることや、ストックオプション、産学一体、大企業による買収。ベンチャーってこういうのを言うのかと。そしてシリコンバレー独特の経済システムを「目に見えないメジャー・リーグ」と呼んでいる。(一応)誰でも参加できるが一流のみが生き残ることができ、そのほかは淘汰されてしまう厳しいところをアメリカン・フットボールのリーグに例えています。
これを読むとシリコンバレーに行ってみたくなるし、何かしてみたい、何か作ってみたいという感情がふつふつと湧いてきます。シリコンバレーについて知りたいと思う人は読んでみてください。オススメです。
ちなみに僕は第一章の出だしからすごく惹かれました。シリコンバレーの土地そのものについての記述。少し長いですが引用します。
夏にかなり暑い日が続くことはあるが、三月頃から十一月頃まで、心地よい快晴の日が続く。雲のない空の青は濃く、雨はほとんど降らずジメジメしない。北向きの窓をあけておけば、どんな暑い日の昼でも涼しい風がそよく。木陰で澄んだ空気を吸いながら本を読んでいると最高の気分になる。暑くて寝苦しい夜も、コートを着て外出しなければならない寒い朝もない。海にも山にも近く、一年中アウトドア・ライフを楽しむことができる。
僕はロードバイクに乗ってるので、こんな快適な日が続くところで思いっきり走ってみたいです。きっとアメリカなら道も広くて走りやすくて楽しいんだろうな。