こんにちは丸山@h13i32maruです。コロナの影響により、昨年からリモートで働き始めました。最近転職して新しい職場になりましたが、こちらもリモートで働いています。同僚もリモートで働く人がほとんどです。
そんなリモートワーク、基本的には最高なのですが、現状「雑談」はオフィスワークより明らかに劣っていると思います。そこで、前職では「帰りの会」という雑談タイムを自分のチームで運用していました。これが結構楽しく満足度も高くて大変良かったです(僕が退職したあとも続いてるらしい)。
残った3名で今もやってます!(笑)
— 堀犬 (@horiinu) March 7, 2021
いい相談&雑談時間です
今回はこの「帰りの会」という雑談タイムが何故良かったのか振り返ってみます。結論としては「仕事の話をメインのネタにした」「画面共有や開始時間などの小さな工夫を積み重ねた」という感じです。
ちなみに、今回の話はオフィスワークでの雑談を再現するものではありません。リモートワークでの新たな雑談の形を模索するものです。
目次
帰りの会
帰りの会は以下のように運営していました。
- 毎日17:30から最大30分、エンジニア4人位で集まる
- 今日やった仕事をGitHubのIssueやPRの画面を映しながら各自が話す
- 質問とか相談とかも自由に割り込んでいく
- 終わったら(なるべく)退勤する
ぱっとみはよくある朝会やDaily Standupのように見えます。しかし帰りの会は「昨日やった仕事・今日やる仕事・問題点」ではなく、「今日やった仕事」にフォーカスして話し始めます。今日やった仕事を話すなかで、「明日やる仕事・問題点」などに話題が移ることもあります。また「共有」ではなく「会話」が目的です。なので些細なことを質問したり、話が脱線するのも問題ありません。
この「帰りの会」が結構うまく回っていて面白かったです。ではなぜこの帰りの会は良かったのか?一番の要因は「今日やった仕事」をメインのネタにしていたからだと思います。
オフィス雑談・リモート雑談
オフィスに出社しているときの雑談って自然と発生するのが基本ですよね。例えば隣の席の同僚に「ちょっと今いい?この前の〜」とか、コーヒーを入れに行ったときに居合わせた同僚に「最近何してるの?」とかとか。これをオフィス雑談と呼ぶことにします。
オフィス雑談はその相手が興味ありそうなネタで話しかけたり、もしくはそのネタに興味ありそうな相手に話しかけます。そして、その雑談に興味を持った人が新たに参加して(もしくは呼ばれて)いきます。
一方でリモートワークにおける雑談は予め日程と人が組まれて雑談をすることが多いと思います。例えばチームメンバーで毎週○曜日○時に雑談をするみたいな。これをリモート雑談と呼ぶことにします。
リモート雑談は日程とメンバーがまず決まっていて、ネタは雑談が開始されてから手探りしていくことが多いと思います。
ネタのマッチング度合い
雑談が楽しくなるかどうかの重要な要素に「メンバーとネタのマッチング度合い」があります。
オフィス雑談は会話してる人たちと話のネタのマッチング度合いは常に高い状態にあります。なぜなら、オフィス雑談は開始時にネタと人のマッチングが完了しており、新しく人が増えるときもうまくマッチングされた人だけが参加します。
しかしリモート雑談の場合は日程とメンバーが決まっており、雑談が始まってからネタを探っていきます。なので、参加メンバー全員とネタのマッチング度合いは全員が全員高いわけではありません。マッチング度合いが高くない結果、活気が生まれづらかったり、特定メンバーだけ話している状況になりがちです。
例えば「5人で集まったけど、サッカーの話になり、その中の3人だけが話してる。残りの2人は無の表情で聞いてるだけ」みたいな状況思い当たりませんか?
リモート雑談のネタ
ではリモート雑談を楽しくするにはどうしたら良いのか?一つの解決策は帰りの会でもそうしていたように「仕事の話や仕事に関係しそうなこと」をメインのネタにすることだと思います。なぜなら仕事の話は基本的には全員にマッチングするネタだからです。帰りの会では参加メンバーがエンジニアだけだったので仕事の話でも特にエンジニアリングに関わることがメインでした。
ちなみに仕事の話じゃなくても参加メンバー全員がマッチングするネタなら楽しく話せると思います。ただ、個人的には仕事の話のほうが毎日変化もあるし、仕事自体へのメリットもあるので、雑談として好みです。
とはいえガッチガチの仕事話にしちゃうとせっかくの雑談なのに気楽さがなくなってしまうので、楽しく雑談できるように意識する必要があります。そのためにいくつか小さな工夫をしていました。
小さな工夫
帰りの会を楽しく過ごすために以下のような工夫をしていました。
- 「帰りの会」という名前
- どんな話題でもよい雑談ではなく、仕事に関連する話題とわかるようにするため
- といいつつも、気楽でくだけた感じを出したかった
- GitHubのIssueやPRを画面共有
- 口頭で話すだけより内容の解像度がぐんと高くなるので、盛り上がりやすい
- 画面が表示されてるので、ついつい内職してしまうのを防げる
- 画面共有は誰か一人が担当するほうがスムーズ
- やったことから話し始める
- やったことは特になにも考えなくても話し始められる
- やること・相談事などは話し始めるのが少し難しい
- 質問や感想を入れて楽しくする
- 特に会がまだこなれないうちは意図的にする
- ただし、進捗や間違いなどを詰めたり上長ムーブをすると楽しくないので気をつける
- 毎日最大30分
- 頻度が大事(要出典)なので毎日開催
- あまり話題がないときは早めに切り上げる
- 逆に長過ぎてもダラダラしてしまうので最大でも30分で切り上げる
- 開始時間は遅め(17:30とかにしてた)
- この後にミーティングや本番リリースなどがないのでリラックスして会話できる
- 帰りの会が終われば、仕事を終えるというリズムを作れる
- 帰りの会でアイデアやアドバイスを得られると、仕事のやりかけ状態となり、翌日仕事に取り掛かりやすい
- メンバーは多くしすぎない(4人位にしていた)
- 多いとどうしてもネタのマッチング度が下がる
- それと各自の発言量も減ってしまう
というわけで、「帰りの会」というリモートワークでの雑談についてでした。
帰りの会以外にもリモートワーク時代の面白い雑談はあります。例えば、Slackの分報に雑に色々書き込んでいるとそれにレスをもらい、そのまま少し雑談(テキスト)になったりすることがあります。これはオフィス雑談とリモート雑談の中間のような感じですね。
このように今後はリモートワークで良い雑談をするための、再現性のある方法やソフトウェアがどんどん出てくるといいですね〜。