こんにちは丸山@h13i32maruです。
今日、Trickle(読み:トリクル)というサービスをリリースしました!
アクティビティ | トピック | 他の人のアクティビティ |
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Trickleは「Twitterなにか少し疲れてきたなぁ。でもやめたいわけではないし、うーん」と僕が困っていたことを自分で解決するために作ったサービスです。 なので自分をターゲットにしたサービスなのですが、せっかくなので多くの人に使ってもらいたい!というわけで、リリースのお知らせを兼ねた紹介記事を書きました。気になった方は是非続きを読んでみてください。
まとめ
- 自分のアクティビティをトピックごとに気兼ねなく書き留めることができる
- ジョギング、読書、猫と遊ぶ、などの自分で作ったトピックごとにアクティビティを書き留める
- 他人の興味あるトピックだけをサブスクライブ(いわゆるフォロー)できる
- 「Aさんの読書トピックはサブスクライブして、ゲームトピックには興味ないからサブスクライブしないでおこう」
- すごく緩やかな交流によって、お互いのちょっとした影響が可視化される(かも)
- 「Aさんが読んだこの本、私も興味あるから読んでみよう」「お、Bさんがあの本読んだぽい。感想聞いてみよう」
使い方
Trickleは2017年9月からクローズドテストしており、現在数名のユーザが継続利用してくれています。 サービスがどんなものか知ってもらうには、実際の使われ方を紹介するのが手っ取り早いと思うので、現在のユーザの使い方を紹介します。
- (1) トピックごとにアクティビティを書き留める
- (2) トピックをサブスクライブする
- (3) アクティビティをリンクする
(1) トピックごとにアクティビティを書き留める
h13i32maru (僕のアカウント)
ホーム | トピック | Trickle開発トピック |
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「ホーム」は自分のダッシュボードと書き留めたアクティビティです。 「トピック」というのは、自分が興味のあるアクティビティのまとまりです。 各ユーザはこれらのトピックを自分の好きなように作成します。 僕の場合だと、「Trickle開発」「丸山家」「買い物」などのトピックを作成しています。
そして、このトピックごとにアクティビティを書き留めていきます。トピックごとに書き留めるので、あとから見返すときも便利です。 アクティビティはこういう画面から書き留めます。
まず、トピックを選択して(青枠で囲まれているのが選択されたトピック)、 次に、アクティビティの内容についてテキストを書いたり、写真を添付したりして保存します。
以降では他のユーザの使い方を紹介します。
yohei-kikuta (現在一番のヘビーユーザ)
ホーム | トピック | 機械学習トピック |
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morishin (初期から使ってくれているユーザ)
ホーム | トピック | ノルくんとフランくんトピック |
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tsukashio (Trickleのアイコンをデザインしてくれたユーザ)
ホーム | トピック | 外食トピック |
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mqt (一風変わった面白いトピックを作成しているユーザ)
ホーム | トピック | like / dislikeトピック |
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みなさん、おもいおもいのトピックを作成していて良いですね〜。
(2) トピックをサブスクライブする
Trickleでは「人をフォローする」という機能はありません。 そのかわり「トピックをサブスクライブする」という機能があります (そういえばインスタも去年末にハッシュタグをフォローする機能が入りましたね)。
トピック単位でサブスクライブすることで興味のあるものだけをみることができます。 例えば僕はyohei-kikutaさんの「プログラミング」には興味があるのでサブスクライブしていますが、「おでかけ」には興味が無いのでサブスクライブしていません。 他にもmorishinさんの「ノルくんとフランくん」、tsukashioさんの「外食」などをサブスクライブしています。
これは「僕がサブスクライブしているトピック」に書き留められたアクティビティ一覧です。
(3) アクティビティをリンクする
ここまでで「トピックごとにアクティビティを書き留める」「トピックをサブスクライブする」という使い方を紹介しました。 最後はTrickle内でのユーザ同士のコミュニケーションについてです。
といってもTrickleには「いいね」も「メンション」も「リプライ」もありません。 唯一コミュニケーションを取れるのは「リンク」という機能だけです。 リンクは自分のアクティビティに別のアクティビティを関連させるというものです (Twitterの引用RTみたいなもの)。
例えば、このアクティビティはyohei-kikutaさんの「カレーを食べた」というアクティビティをリンクしています。
リンク機能は非常に簡素でベーシックな機能なので、色々なハックができます。
ブックマークとして使う | いいねとして使う | リプライとして使う |
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もちろん、リンクしたアクティビティの一覧や、リンクされたアクティビティの一覧なども見れるようになっています。 他にもリンクを使った色々なハックが生まれると楽しいなと思っています。
Q&A
という感じで、Trickleがどういうふうに使われているのかはざっくり伝わったかと思います。 以降では、多分疑問に思われるだろうなというものをQ&A形式で説明しようと思います。
Twitterと何が違うの?
これはみなさん100%疑問に思うことだと思います。
少しまどろっこしいですが、何が違うのかを整理するために、まずTwitterのアプリ紹介文を見てみます。
「いま」世界で起きていることを見てみましょう。ニュース速報、エンタメ情報、スポーツ、政治、ビッグイベントなど、さまざまなジャンルの情報が毎日手に入ります。Twitterで話題にならないニュースはありません。現在進行中の出来事を、リアルタイムのコメント付きで追いかけましょう。 話題に参加して、現場から直接届けられる動画、ライブ放送、モーメントをチェックしましょう。 自分の身近な出来事を共有しましょう。Twitterでは、ステッカー付きの写真、GIF画像、動画を投稿できるだけでなく、Periscopeボタンを使えばライブ放送もできます。あなたの声を簡単に世界に届けられるツール、それがTwitterです。
次にTrickleのアプリ紹介文を見てみます。
Trickleはジョギングや料理など、自分の好きなアクティビティを気兼ねなく書き留めておくアプリです。アクティビティはトピックというまとまりごとに書き留めることで、あとから振り返るときにも便利です。 そして、他の人の興味のあるトピックがあれば、それをサブスクライブしてみましょう。もちろん、あなたのトピックも誰かにサブスクライブされることがあります。これによって、お互いにちょっとした良い影響を及ぼし合うかもしれません。 トピックがあれば気兼ねなくアクティビティを書き留められ、他の人の興味のあるアクティビティだけをサブスクライブすることができます。
TwitterとTrickleの紹介文を端的にまとめると、違いがはっきりします。
- Twitter: みんなの発信を見る → 参加 → 自分も発信
- Trickle: 書き留める → サブスクライブ → 相互の影響
Twitterは発信を見る
や参加
というワードからもわかるように、主体はネットワークです。
「自分」はサブ的な要素という構造です。
それに対して、Trickleは書き留める
やサブスクライブ
というワードで表されるように主体は自分です。
ネットワークはサブ的な要素という構造です。
表面的にはTrickleでできることはTwitterと似ています。ですが、目指す構造(コンセプト)が違います。
この目指す構造が違うので、サービス上での体験も細かいところで変わってきます。例えば以下のような違いがあります。
- Twitter
- アプリを起動すると、フォローしている人も含めたツイートのタイムラインが表示される
- いいねやメンションがあるとプッシュ通知が送られてくる
- Trickle
- アプリを起動すると、自分が書き留めたアクティビティが表示される
- 自分のトピックをサブスクライブされたり、アクティビティをリンクされてもプッシュ通知はこない(アプリ内の通知はある)
※ ここでまとめたのはあくまでも「Twitterがどのような構造を目指して作られているか」であり、 もちろんTwitterを「自分を主体」として使っているユーザもたくさんいると思います。 (というか僕の周りはそっちのほうが多い気がする)
何故作ったの?
僕はTwitterが好きで2007年から利用していますが、2つ困ったことがあります
- (1) その人のツイートについて、見たいものもあるけど、見たくないものもある
- 例:技術的な話はみたいけど、普段の雑談や愚痴はあまりみたくない
- (2) これをツイートしたいけど、興味ない人がいたり、マウンティングみたいに思われないだろうか・・・
- 僕はソフトウェア開発に加えて、料理やM:tGなどが趣味なのですが、そういうのをツイートしづらい
これらが悪化すると、見たくないツイートを見せつけられ、他人の事を考えてツイートするようになり、結果として「徐々に自分が削られていく」ことになります。 でもそんなに辛いなら、Twitterやめれば?という話なんですが、なかなか踏ん切りも付きませんでした。 それと、僕は「記録していく」というのが好きな性格なので、自分の行動や思考を何かしらに書き残したいとも思っており、これがさらに事態をややこしくしています。
僕はここから、「自分が主体でありたい、自分への影響をコントロールしたい。でも一人は寂しい」というインサイトにたどり着きました。
ただ、インサイトは発見したけど、どうすれば解消できるか分からずもやもやしていたんですが、去年の初めに「トピック」というアイデアを思いつきました。 これがあれば僕が困っていたことは解決されるかもしれないと思い、すぐにプロトタイプを作って自分で使ってみることに。 そしたら(今のところは)思った通りに使えているので、このたびリリースすることにしました。
※ というのは僕個人の動機なので、利用してくれるユーザの動機とは必ずしも一致しないと思います。なのでTrickleに興味があればこの背景は気にせず一度使ってみてほしいです。
技術的なところはどうなってるの?
サーバサイドはGCPにがっつり乗っかって、Node.js(Express)で書いています。クライアントサイドはReact Nativeを採用しています。なので、サーバサイドもクライアントサイドもどちらもJavaScriptで開発しています。ちなみにGCPがお金結構かかるので辛いなーという気持ち。
それと、クライアントアプリはそのうちOSSにしようと思っています。ただ、今はそんなに強い気持ちがないのでクローズドな状態です。
フィードバックしたいんだけど?
フィードバックはアプリ内からもできますし、Twitterで#trickleappmeでツイートしてもらえると拾いやすいです。 あとはGitHubのissueやメールなどでも大歓迎です。
ところで、あなた誰?
丸山@h13i32maruといいます。 サービスやプロダクトを作るのが好きな人です。これまでESDocというJavaScript向けのドキュメンテーションツールや、JasperというGitHub向けのissueリーダーなどを作ってきました。あと、最近は更新が停滞していますがCodeLunch.fmというポッドキャストもやっています(そろそろ復活させたい)。
仕事はクックパッドというところで働いています。ここ数年はコードを書くことはあまりなく、プロダクトや部のマネジメントをしています。
もうちょっと詳しい話はh13i32maru.jpにまとめてあるので、興味を持ってくれた方は見てみてください。
ちょっと長いブログになってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。 Trickleに興味を持たれた方はぜひ使ってみてください。感想もお待ちしております。
本当はもっと細かいところも色々考えて作ったんですが、それはまた別の機会にします (ランチにでも誘ってもらえたら、喜んでお話させてもらいます)。
最後に、クローズドテストに参加してフィードバックをくださった方々、ありがとうございました! 今後もよろしくお願いします🙏